「ぁ……」
 紅い花が白い肌につけられる。その肌には薄紅の花もある。アリオスが数日前につけたもの、だ。色を重ねるように再び口付け
れば、敏感な反応を見せ始める。
 快楽に潤んだ瞳はもう気の強さは感じられない。一人のオンナ、だ。自分の色に染め上げられた少女を満足げに見つめると、
アリオスはアンジェリークの足を大きく開いた。
「い、いやぁ――!」
 羞恥心に足を閉じようとしても、力でかなうはずがない。些細な抵抗をアリオスが構うはずもなく。とどまる事を知らない泉へと
アリオスは顔を伏せた。
「、っ!!」
 アリオスに全てをさらけ出してしまったことへの羞恥心からか、アンジェリークは両手で顔を隠す。だが、それを気にすること
なく、アリオスはそこに顔を伏せていった。
 淫らな水音が響く。そして、それによってもたらされる甘美で切ない感覚。
「あ――!」
 何も知らない子供の身体ではなく、快楽を覚えてしまっている。身体はそれに従うだけだ。心だけが従えない。
「ぃ、やぁ……」
 身をよじっても逃げられるはずはなく、アリオスの舌と指からもたらされる感覚にただ溺れてゆくだけ。
「あぁっっ!」
 身体中が熱い。どこもかしこも敏感になっている。大腿部を掠めるアリオスの髪ですら、微妙な感覚を生み、アンジェリークの
熱を煽る。そして……。
 クチュクチュ……。熱く潤った場所をかき回す自分のものではない、指。聞きたくもない音。だが、それは自分の中で生み出さ
れる熱い雫とアリオスの指がもたらしている。
「ベッドがいいって言ったんだろ? 嫌じゃないってな」
「――!」
 より一層感じる場所を責め立てられ、アンジェリークは声もない悲鳴をあげる。生理的な涙で顔はぼろぼろだ。自分の身体
なのに、感覚にままならない身体。けれど、どこかでもう求め始めている。与えられる感覚に溺れる事を望んでいる。
「ア…リオス……」
 どうしたらいいのか判らない。ただ、自分を追い詰めるものの名を呼ぶだけ。強すぎる感覚に救いを求めて。自分を解放できる
唯一の存在。それは救いの神子ではなく、彼女を支配しているものだけれど。もう、そんな事を考える余裕すら、アンジェリーク
にはなかった。ただ、この身体を解放するすべを求めて……。
「お…願い……。私……」
「ふぅん、ちゃんとおねだりできるようになったんだな」
 クスリ…と、アリオスが楽しそうに笑う。幸いなのは、アンジェリークの意識が混濁していたことだろう。もし、気づいていたなら、
こんな状況でも逃げ出そうとしていただろう。
「判った。楽にしてやるさ」
 足が大きく広げられ、熱の塊を押し付けられる。そして、入り込んでくる。
「あ、ああ――!!」
 身体の熱がさらに上昇する。呼吸をするのも苦しい。
「ん、ふ……」
 唇を奪われる。口づけに溺れる隙にアリオス自身が動き出す。身体が、そのたびに跳ね上がる。
「はぁ、あっ」
 上っているのか、落ちているのか。浮き沈みする意識。ひたすらに声を上げ、アリオスにしがみつく。
「や、もぉ……」
「ふん、いい顔してるよな」
 そうアリオスが告げても、アンジェリークの耳には届かない。だから、アンジェリークは知らない。アリオスがどんな顔でアンジェ
リークを見つめているのか。どんな色をその瞳に写しているのか――。
「あ…ああ――!!」
 上り詰めてゆく。それはどこまでも。どこまでも。そして、一気に加速して落ちてゆく。果てのない闇へと……。


つくづく向いてないのかなぁ……。そういうシーン書くのって、どうも駄目みたい……。

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