だが、一旦、走り出した身体を止めるすべはない。快楽という麻薬は少女の身体をを確実に蝕んでいる。
「正直になってみろよ? ほら?」
 アリオスの指に熱は煽られてゆくばかり。熱い吐息がバスルーム中にこだまする。
「ほら、こんなに音を立ててるぜ?」
「いや、聞きたくない!」
 抗って見せても、否が応でも聞かされる。快楽に縛られた身体は自らの意思では指一本動かす事もできず、ただ翻弄
されるがまま。 
クチュリ……。
 アンジェリークの泉から,とめどなく溢れる水音。それを意味するものを考えたくはない。だが、熱を煽るアリオスの指は
止まる事はない。
「だめ、も、……」
「ここをこんなにしてて、か?」
 お湯ではないものに濡れた指を突きつけられると、涙が出そうになる。
 どんなに顔をそむけようとしても、逃げる事などできるはずもない。そんな葛藤に際悩まされている間にも、アリオスの
指は動きを止める事はない。いや、むしろアンジェリークの中の熱をさらに煽ってゆくだけだ。
「いやぁ――!!」
 アリオスの指が、より一層強く動いた瞬間、アンジェリークの背中が大きくしなる。そして、ぐったりとアリオスの腕の中に
倒れこむ。
「あ……」
 ぐったりとアリオスの腕の中に身を預け、意識を朦朧とさせているアンジェリークに満足そうに笑うと、今度はぬるい目に
したシャワーを浴びさせ、身を清めてやる。そして、そっとその身体を抱き上げた。
「まだ、お楽しみの途中だぜ?」
 聞こえているはずのない相手の耳元にそう囁くとアリオスはバスルームを後にした。


何も言わないで下さい……。しくしく……。

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