柔らかく重なる唇。一度目は突然で強引に奪われたから、アリオスの唇が少し乾いているだとか、髪の間に差し込まれた
指が長くて、わりと男性にしては細いだとか、気付かなかった。口づけの最中にそんなことを考えている自分をどうかしている
…と思い
ながら、ぼんやりと口づけを受けていると、不意に唇を舐められる。
「?!」
驚いて、微かに唇を微かに開くと、濡れた柔らかいものが口内に侵入してくる。
「〜〜!!」
反射的にアリオスから離れようとするが、強い力で引き寄せられているため、、彼の腕からは逃れられない。
「ん、んぅ!」
口内に侵略してきたモノは好き勝手に動き回っている。まるで、それ自体が独立した生き物のようだ。不意にゾクリ、と
した
感覚が背中に走る。寒いわけではない。この部屋の空調は快適すぎるほどなのだから。
トン、トン。息苦しさから、力の入らない手で、何度か続けてアリオスの肩を叩くと、ようやくアリオスの腕から解放された。
「はぁ……」
何度か深呼吸をして、呼吸を整える。そんなアンジェリークをおかしそうにアリオスは見つめている。
「馬鹿。ここで呼吸するんだよ」
「そんなの知らないわよ……」
重ねるだけの口づけに油断していたら、いきなり上級者向けのものを与えられたのだ。拗ねた口調になるのはある意味、
仕方のないこと。だが、そんな反応もアリオスの視点で見れば、新鮮で楽しいものに映る。
「なら、今は学習できたんだから、上手くできるな?」
その言葉と同時に再び、唇が空練られる。いきなり始まる上級者向けのそれに、たどたどしくも、少しずつ応え始める。
言われた通りに息つぎし、深く自分の口内に入り込んできたアリオスの舌を迎え入れ、好きなままに動かせつつ、自分からも
仕掛けようとしてみたり。いつしか、どちらのものともつかない唾液がアンジェリークの唇から零れおちる。「ふ、ぅ……」
唇が離れると、トロンとした瞳でアリオスを見つめてくる。慣れていないため、当然とも言える反応。
「なかなか、イイ顔をするじゃねえか」
「……?」
言葉の意味が掴めず、微かに首を傾げるアンジェリークにアリオスは楽しそうに目を細め、アンジェリークを引き寄せ、
再び唇を重ねた。
少しずつ、応えてゆくことを覚え始めたアンジェリークに満足そうにアリオスは笑みを零すと、柔らかな胸に手を延ばした。
「!」
驚いたように身を竦めるアンジェリークに構わず、柔らかでありながら、弾むように押し返してくるその感触を楽しむ。
「ん〜〜!」
身を捩らせようとするアンジェリークを押さえつける。
「は、ぁ……」
力が抜けたアンジェリークのブラウスにアリオスが手を伸ばすと、微かに身体を震わせる。
「ここで、するの……?」
不安そうな瞳で尋ねてくるその口調が勝ち気な性格とは裏腹に見えてくる。
「ああ、そう言えば、初めてなんだな?」
「……」
恥ずかしそうに俯き、コクン、と頷く。チャーリーが自分の手で女にするとも言った。慣れていないということは、真っ白な
状態で、これから、いくらでも染めがいがあると言うこと。この勝ち気な少女を自分の色に染めてみるのも楽しいかも知れ
ない、などと考えてみる。
「ベッドに行くか?」
「うん……」
コクン、と頷くアンジェリークを抱き上げると、アリオスは寝室の中に入って行った。
次、書きたくない……。
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