感じるのは小さな波動。自分とどこか似ている魂の波動。ゆっくりとそれをたどってゆく。
(人間界にいるのね……。でも、どうしてかしら、小さくしか感じられない……)
ロザリアと時を同じくして生まれた天使だというのなら、同じくらいに成長しているはずである。波動もきちんと感じ取れるはずなのに。
「成長していないってこと?」
人間界での天使の成長は著しく衰えるという。だから、天使は成長するまでは天界で過ごし、一人前の天使となった時点で、人間
界に降り、さまざまな任務を果たすのだ。
(この私と並ぶほどの資質の持ち主ではなさそうね……)
女神と補佐官のような関係になることは無理かもしれない。そう結論付ける。今の時点の成長過程においても、ロザリアの素質は
かなりのものだと天界で評判なのだ。その自分に肩を並べられるほどではないらしい。
(それでも、私の目で確かめて見なきゃ…ね。だとしたら、人間界に降りてみる必要がありそうね……)
初めて与えられた任務である。そして、自分と時を同じくして生まれた天使を見てみたいという好奇心。ロザリアの足は自然と天界と
人間界をつなぐ門に向かっていた。
その頃、クラヴィスの水晶球が神秘の光を放っていた。
「青い薔薇……?」
水晶球に映るのは純白の羽と青い薔薇。
「嵐が来るかも知れぬな……」
「?」
クラヴィスの言葉に膝の上にいた小さな天使は首を傾げる。
「いや、まだお前は知らなくてもいい……」
ふわふわの金の髪を大きな手が優しく撫でる。それが嬉しくて、されるがままになる。幸福な時間は穏やかに過ぎてゆく。だが、
やはりそれは、嵐の前の静けさに過ぎなかった。
今回は短くて、すみません〜修行しなおしてきます〜
|| < Growing up > || < 6 > || < 8 > ||