| 「……ふぅ」 入浴剤の香りはリラックス効果があったのか、むぎはゆったりとした気分になる。先ほどの鼓動のうるささがうそのようだ。 (依織くんが用意してくれたんだよね……) いっぱいいっぱいな子供の自分よりも余裕があるのが何だか悔しい気がするけれども。結局は自分が子供なのだから、仕方ない。ちょっとずつ追いついていけばいいと自分に言い聞かせる。 「よし!」 気合を上げて、自分を磨き上げることにする。今の自分にできるのはそれだけだ。依織が望んでくれたのはむぎ自身なのだから。 風呂から上がると、おそろいのパジャマに袖を通して、依織が買ってくれた指ををとおしたチェーンをくるくると手首に絡めた。チェーンは細かい細工がなされていて、それだけでも立派なアクセサリーになるもので。むぎが手首にそれを巻きつけると、ちょっとしたブレスレットになる。 「依織くん、お待たせ……」 「おいで、お姫様」 リビングのソファに座っていた依織はむぎを手招きして、自分のひざの上に載せてしまう。いつもなら、恥ずかしがるむぎではあるが、今日ばかりは特別とばかりに依織のひざの上に著トンと座る。 「お、重くない?」 「幸福な重みだよ?」 「……複雑」 むぅと眉間にしわを寄せるむぎの額にそっと口付けを落とす。 「そんな顔をしないで、ね?」 「……うん」 甘えるように依織の胸に顔をうずめる。 「依織くん、いい匂い……」 「むぎもいい香りがするよ?」 そんな会話にくすくすと笑いあう。 「レモン水を入れたから、飲むといいよ」 「ん……。依織くんは?」 「僕はこっち」 グラスの中の琥珀の中で、カラン…と氷がなる。大人の男の人なんだなぁと改めて思いながら、むぎはレモン水を飲む。静かな空間の中。時計の針が時間を刻む音だけが聞こえてきて。二人でゆっくりとカウントダウンを言葉もなく過ごしていく。そして、時計の長針と短針が重なる瞬間。むぎは手首に絡めていたネックレスから、指輪をそっと外す。意図を察した依織が指輪をむぎの手からそっと取り上げて、その左指にはめる。そして、依織もまたむぎに自分のそれを渡し、左手の薬指へとはめさせる。 「今日一日は依織くんのお嫁さんだね……」 左手の薬指を嬉しそうにむぎは見つめて。そして、依織の首にそっと腕を回して、囁きかけた。 「お誕生日、おめでとう。あなた……」 「……むぎ」 不意をつかれたような顔をする依織にむぎはにっこりと微笑んで。 「依織くんのお嫁さんでしょう? あたし」 「……ああ、そうだね。奥さん」 依織の返事にむぎは照れくさそうに笑って。そんなむぎを愛しげに見つめると、依織はその頬を捕らえた。 「愛してるよ……」 「あ……」 自然に引き寄せられるように口づけを与えられる。優しく慈しむだけのそれはいつしか互いの熱情を高めあう深いそれに変化していく。口づけに溺れてゆくむぎの着ているパジャマのボタンを外していくと、下着をつけていない白い胸がすぐに現れて。依織は手のひらにすっぽりと収まるそれを優しく包み込む。 「ん〜っ!」 口づけを受けながら、依織の好きなように形を変えられる柔らかな胸の頂はすぐにツンと赤く色づいて、硬くなる。それを指で挟みこみ、刺激を与えると、ピクンっと身体をしならせてしまう。 「っ……!」 口づけは白い首筋に移り、赤い花を無数に撒き散らして。その間も依織の手は休むことなくむぎの胸を愛撫し続けて。与えられる快楽にただただむぎは流されるしかない。 「あ、んっ!」 抑えようとしても自然に零れてしまう甘い声。それが恥ずかしいのか、何度も唇をかみ締めようとしては、与えられる快楽にほどけてしまう。そんなむぎに依織はそっとささやきを落とす。 「可愛いよ、僕の奥さんは……」 「馬鹿ぁ……」 快楽で潤んだ瞳では誘われているようにしか思えず、その誘いに乗るかのように依織は硬く主張する胸の頂を口に含んだ。 「やっ、ぁ…ん……」 唇で挟み込んでみたり、舌で転がしつつ、軽く歯を立ててみて。 「もぅ、や、っ……!」 「嫌? 僕の奥さんは僕にこうされるのが嫌なのかな? こんなに甘い声を上げて?」 揶揄するような言葉にむぎは身を震わせる。 「……だって、下着、汚れちゃう……。そしたら、せっかくのパジャマも……」 無意識にか腰をくねらせているその姿にむぎの言うところを察した依織は極上の笑みを浮かべた。 「お馬鹿さんだね。そんなこと、気にならないようにしてあげるよ」 「え? ひゃぁ!」 依織の言葉の意味をむぎが気づく前に、依織はむぎの下着をパジャマごと脱がせてしまった。 「や、やだ! 見ないで!」 とっさに足を閉じようとするが、足首をつかまれてそれもかなわない。 「ああ、本当だ……。もう、こんなに……」 「やだ、ぁ……」 羞恥に顔を赤らめるむぎの頬にそっと口づけを落とすと、依織はその長い指を既に潤いつつある泉へとしのばせると、ひそかな水音がなる。 「ひゃっ!」 甘い声が止め処もなく溢れ続ける。依織の指を引き込むように蠢く中にいざなわれるように指を増やしながら、泉のすぐ真上にある小さなつぼみを親指で押しつぶすように刺激を与えて。 「いおり、くん……。もぅ、あたし……」 こらえきれなくなったのか、むぎは依織の腕をぎゅっとつかみ、懇願するかのようにキスを求めてくる。そんな可愛い仕種に依織が煽られないはずもなく。 「ああ、そうだね……。僕も君が欲しいよ……」 軽いキスを与えながら、より足を広げさせて。ゆっくりとむぎの中に依織自身が入り込んでゆく。 「あぁ……!」 依織の情熱にさらわれてゆくのを身体全体で感じながら、与えられる快楽にむぎは嬌声を上げる。熱いむぎ自身の内部は依織を締め付け、沸き起こる情熱を開放したい衝動に誘う。 「すごい、ね……。君の中は……」 「やだ、何言って……」 言葉にならない言葉を上げながら、むぎは必死で依織にしがみつく。 「や、も……」 「そうだね、俺も……」 より深くむぎの中を穿ちながら、敏感なつぼみを刺激すると、声にならない声を上げて、むぎが達していく。これまでにない締め付けに、依織も自分自身を解き放った。 |
開いてすみませんorz でも、頑張りましたw 自分的にいおりんのことを「あなた」といったむぎたんと「奥さん」と言ってくれるいおりんが気に入ってますw
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