「何をしていたのだ、そなたは」
 オスカーに引っ張られていった戻った私邸にはアンジェリークを抱いたマルセルは困ったような顔を、
ジュリアスは不機嫌そうな顔をして待っていた。
「な、何だよ。おめーら。それにアンジェも……」
 昼寝をしていたはずのアンジェリークが何故、ここにいるのか? そんなゼフェルの疑問に答えること
なく、ジュリアスが口を開いた。
「……そなたは何をしていた? 人に尋ねるのなら、まずこの問いに答えてからにしてもらおうか」
「何だよ、偉そうに! 俺が何をしてようと、俺の勝手だろうが!」
 どうして、高圧的な態度で接してこられなければならないのだろうか。ふてくされたような態度を取る
ゼフェルにジュリアスはみけんにしわを寄せた。
「そなたはアンジェリークの世話を命ぜられているのだろう? アンジェリークを一人にするのなら、ちゃんと
他の者に預けるなりすることができなかったのか? それとも、緊急を要する用があったとでも言うのか?!」
「何だよ、それ……。アンジェは寝てたから……。起こすのもかわいそうだったんだよ!」
「じゃあ、言葉を変えるが。目が覚めて、そなたがいなかった時のアンジェリークがどうなるのか考えたことが
なかったのか?」
「それは……」
 深くは考えていなかったというのが正解かもしれない。寝ているのを起こしてしまえば、じゃれつかれてしまう。
だったら、寝ているうちに、と。
「このものは目が覚めて、そなたがいなかったことから館を飛び出したようだ。馬場に迷い込んできたのだ。
幸い、私の馬が気づいて先に止まったが、一歩間違ったらどれほど危険か……」
「そこまで想像できるかよ……」
 ジュリアスの言うことはわかるけれど、どうしてここまで頭ごなしに言われなければならないのかという反抗
心がもたげてくる。
「そなたは……!」
「〜〜!」
「アンジェリーク?!」
 ジュリアスが声を荒げたとたん、マルセルの腕の中にいたアンジェリークはジュリアスの服の裾をつかんだ。
「……」
 泣きそうな顔で、ふるふると首を振る。もういいのだ、といわんばかりに。
「アンジェリーク、このものに言うべきことを言わないと、また同じようなことになるのだぞ?」
「……」
 それでも、首を振るアンジェリーク。その様子にジュリアスは深いため息をつくしかなかった。

このシーンがようやく書けました……(遠い目) 

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