いつも、セレストにしてもらうことを思い出しながら、首筋に唇を落とす。加減がわからないので、軽く口づけを
繰り返すと、セレストは擽ったそうに身をすくめた。
(むぅ……)
 思わず、強く吸い付こうとすると、慌ててセレストがカナンの肩を掴んだ。
「何だ?」
「痕をつけられると、その……」
「あ……」
 制服の上からキスマークが見えると、困るのだとセレストは訴える。
「それに風呂にはいるときに困りますし……」
「わかった……」
 不満は残るけれど、日常生活に影響があると困る。カナンは再びセレストの首筋に顔を埋めた。
「ふ…っ……」
 時折、息をつめる。抑えているのか、そうでないのか。胸の突起に触れてみると、そこは存在を主張し始めて
いた。
「セレスト、感じてるか……?」
「さぁ……?」
 素直には答えてはくれないセレストにカナンはムキになる。
「ん……」
 胸の突起を指で押し潰すようにしてみると、セレストが押し殺したような声をこぼす。それに気をよくしたカナンは
もう片方の突起を口に含んだ。
「…っ!」
 僅かにセレストが身を強張らせる。声を殺そうとする分、息を詰めていて。艶めいたようなその吐息にカナンは
自分の身体が熱くなることに気づいた。
(や、何で……?)
 自分はあくまでも、『している立場』だ。それなのに、いつもよりも身体が熱くなるのが早い気がして。鼓動が
止まらなかった。
(まいったな……)
 その様子にセレストは微苦笑する。されることはともかくとして、カナンのこういう姿も新鮮で仕方ない。
(俺にされてることを思い出しながらだろうからな……)
 されていることを思い出しながら、だ。それに伴う快楽も自然と思い出すのだろう。
「感じてるか、セレスト……?」
 それでも、そう問いかけてくるカナンの気丈さというか、勝気さにはある意味尊敬に値する。
「ええ、まぁ……」
 本当はされているという行為よりも、カナンの様子にグッと来るものがあるが、それは内緒である。
「感じてるんなら、声くらい聞かせてくれたって……」
 これもいつも自分が言っているせりふで。…声は必ず出してもらっているというか、自然と声が出してくれると
いうか。まぁ、色々と。だから、そろそろいいだろうとセレストは判断した。
「ですが、カナン様だって……」
「っ!」
 そう言って、セレストがカナンの中心に手を伸ばすと、そこは既に熱く存在を主張していた。

ああ、書いててなんかもどかしいというか。何というか。

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