天使の贈り物
“誰か…助けて……。”
深い闇の中から聞こえてくる、強く願う声。
(誰の声なんだろう……? あなたは誰なの?)
闇に向けて、問いかける。けれど…闇の先には届かない。ただ…その声を聞き続けるだけ……。
「ん……」
カーテンの隙間からこぼれる光に誘われて、女王アンジェリークは目を覚ます。皇帝を名乗る者の侵略から、この宇宙が救われて、
少したつ。
力を吸い取られ、なおかつ使いはたしたアンジェリークは暫くの間、ベッドに伏せがちだったが、ようやく力も戻ってきた。聖地に日常が
戻り始めている日々の中。アンジェリークは夢を見始めた。
(誰の声だったんだろう……?)
闇の中から救いを求める声。何度も呼びかけても、声の主には届かない。助けを求める声が聞こえるだけ。救いたい…そう思うのに。
コンコン。ノックの音。
「陛下。お目覚めでございますか?」
「あ、ロザリア。ええ。今から、着替えるわ」
「わかりました。では、また後でまいりますわ」
とりあえず、ベッドから起き上がる。顔を洗ってから、テーブルの上に置いてあるベルを慣らすと、女官が入ってきて、アンジェリークの
着替えを手伝いに来る。
そうして、今日もいつもと変わらぬ日常を過ごしてゆく……。
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