「は…ぁ……」
 深い闇の中に意識が沈みそうになる。このまま闇に身を委ねてしまいたい、そう願ったが、アリオスはそれを許しはしなかった。
「まだまだ、だろ……」
「や、嘘……!」
 自らの中で未だ力を失わない存在にアンジェリークは悲鳴を上げる。一度、達した身体は敏感になっていて、ささいな動きも刺激になる。
「やぁ、ぅ……!」
 繋がったまま体勢を変えられ、悲鳴混じりの声が上がる。アリオスはアンジェリークの身体を起こし、自らの膝の上に座らせた。
「やだ、こんな……」
 背後から抱き抱えられ、貫かれている。片方の手は頑なった胸の頂を摘み、もう片方の手は繋がっている部分をなぶっている。足を大きく開かされ、羞恥を煽られ、気が狂いそうだ。
「気づいてるか? ここの主もイイ趣味だよな」
「?」
 顎を捕まれ、固定させられる。
「や、なに……?」
 見つめる先には小さな窓があった。そこからは先程まで二人がいたパーティー会場が見えた。
「い、嫌ぁ!」
 誰かにこんな姿を見られるなんて、耐えられるはずがない。これまで以上に抵抗するアンジェリークをアリオスは
難無く押さえ付ける。
「安心しろよ。ここはマジックミラーになってる。向こうからは俺達の姿は見えねえよ」
「そういう問題じゃ、あぁ……!」
 体勢が変わったことで更に深くアリオスを感じさせられて。アリオスにただ翻弄されるしかない。
「は、あぁ……!」
 マジックミラーとはいえ、羞恥心が消えるはずもない。見られているかもしれない、そんな気分に陥る。
「イィ顔だな? こういう方が感じるのか?」
 そう耳元で囁きかける。ペロリ、と首筋を舐め上げて。アンジェリークの腰を揺さぶる。
「あ、やぁ……!」
 一層激しくなったその動きに何も考えられなくなる。ただ、堕ちてゆくだけ。
「は、ぁ……」
 頭の中が真っ白になる。熱い何かが身体の中で弾けたのを感じながら、アンジェリークの意識は沈んでいった。
「……」
 ぐったりと弛緩するアンジェリークを抱き留めて、アリオスは溜息をつく。いつもよりひどいことをしてしまったという
自覚はある。
「……」
 涙まみれの顔を見ると、胸が痛まないと言えば、嘘になる。
 あのパーティーの中でアンジェリークと仲良さげに話していた男。かなり高名な芸術家らしい。二人の姿を見た時に
感じた苛立ち。それをそのままアンジェリークにぶつけた。
「何だってんだ……」
 アリオスはポケットの中に入っていたウイスキーの小瓶を取り出して、一気に飲み干した。


次から、また書き下ろしかぁ……

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