「あ…ルヴァ様とアンジェリークだ」
 テラスから彼らを見つけたマルセルがブンブンと手を振ると、アンジェリークもそれに気づき、
振り返してくる。
「まったく、何やってんだよ、あいつらは……」
 ルヴァののんびりさんには慣れてはいるが、つい口に出してしまうゼフェル。
「まぁまぁ、それがルヴァなんだからさって……」
 そういいながら、オリヴィエはふと、ルヴァの表情の穏やかさに気づく。どこか、満ち足りて
いるようなその表情に。
(あれって…まさか…ねぇ……。)
 今まで見たことのないルヴァの表情にオリヴィエは多少複雑な気持ちになるが、すぐにクス
クス笑い出す。
(ま…ようやく気づくところが、ルヴァらしい…か)
 そう一人納得する夢の守護聖様を見て、クラヴィスは瞳を閉じる。
(地上に舞い降りた…天使、というところだな……。さて…水晶球は次は何を映し出すか……)
 クラヴィスが見たのは天使が暖かで広大な大地に降臨した姿。天使を招いたのは暖かな大地……。
(すべては夢ではなく…今…か……。)
 暖かな光をもたらした天使が紡ぎ出す『今』という名の現実。先のことは分からない。水晶球で
映し出す未来も、生きている人間次第ですべてが変わるのだから。夢の少女が現実にいるように…
少しだけ手を伸ばせば、どこにでも答えはあるのだ。
「皆さん…待ってますねぇ……。」
「ルヴァ様…」
 マイペースなルヴァに、それでこそルヴァ様かも知れないとアンジェリークはクスリと笑う。
その笑顔にルヴァは自分の中で限りない優しさがまた、生まれたことに気づく。
(それは…あなただからでしょうね……。)
 気づいた感情はとても嬉しい感情。そして、大事に育てようと思う。手を伸ばせば…いつでも
そこに天使はいる。そのことを知ったから…見失わない……。

これは初めて書いたアンジェリークの小説だったりします。だから、ぎこちないところもあると思います。でも、私的には結構
好きな話なんですよ。
タイトルは遊佐未森さんの曲からもらいました。

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