いつか、何処かで



“いつか、また会える……”
 朧げな記憶。遠い記憶の中にある……。
 言わなければならない言葉があったはず。それすらも思い出せない。
 かすれてゆく記憶。思い出そうとすれば、するほど、頭の中に靄がかかってゆく。

 目映い光の中で消えてゆく背中。最後の瞬間に聞こえた言葉。
『いつか出会える……』
 その言葉に立ち尽くしたままの自分。彼のことを覚えているのは、これだけ。遠い思い出として。
「いったい、あれは……」
 知っているようで、知らない人。何度も、繰り返し、夢に出てくる……。

 いつか出会う、遠い記憶の人。今はまだ見ぬただ一人の……。




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