ティーハニー

 日の曜日に庭園へと出かけたら、突然の夕立。慌てて、東屋に避難した。
「ち、ついてねぇな。夕立だなんて」
「そうですか?」
 ゼフェルの独り言が聞こえたのか、アンジェリークは問いかける。
「そうだよ」
「でも、雨上がりの空って綺麗ですよ。それに、空気が雨で綺麗になるカンジじゃないですか」
 屈託なく笑う少女にゼフェルはきょとんとする。
「なんか、おめーみたいに能天気だと、頭の中も晴れっぽいままなんだろうな:
「え〜。なんですか、それ?」
「で、時々通り雨みてーに泣きじゃくったかと思ったら、次の瞬間には笑ってんだからよ」
 口調とは裏腹にどこか楽しそうな表情で。
「それがゼフェル様が私に持つイメージですか?」
「まぁ、そんなもんだろうな」
「そうなのかなぁ?」
 うーんと頭をひねるアンジェリーク。
「あんまり、悩んでも意味がねえぜ。ほら、雨がやんできた」
「あ、本当! ゼフェル様、虹ですよ!」
 ぱっと顔を輝かせて、虹を指差すアンジェリークに一瞬ゼフェルは魅入られる。
「やっぱ、おまえそのまんまだな」
「何がですか?」
「なんでもない」
 首を傾げるアンジェリークにゼフェルはゆるゆると首を振って。アンジェリークの見つけた虹を見上げる。
 不意に見つけた虹を見つけた時の嬉しさ、それはアンジェリークが自分に向けて笑ってくれたときの嬉しさに似ていると、柄ではないと思いつつ、ゼフェルは虹に見入るアンジェリークの横顔を見つめた。


可愛い話になったかな?

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