ティーハニー
女王主催のお茶会。アイスティーを飲んでいたゼフェルが不意に顔をしかめた。
「……っ!」
「あら、唇が切れてない?」
「ちょっと、乾燥したとこにいたしな」
昨日惑星の視察伊から戻ってきたばかりなのだ。万年常春の聖地と違い、そこは乾燥した気候の冬で。唇が荒れてしまったらしい。
「ティーハニーだけど使う?」
「いらねぇよ」
「じゃあ、私のリップでいい? 薬用だから、大丈夫よ?」
「もっと、いらねえ」
「ええ?! 私、悪い病気なんて持ってないわよ」
まじめな顔でそんなことを言う女王にゼフェルは勘弁してくれと願う。同席しているオスカーやオリヴィエは面白そうにこちらを伺っている。
「陛下、ゼフェルが困っておいでですわ」
「どうして困るの?」
天然には天然をぶつけた方がいいのだろうかと本気で考えはするが、ゼフェルの天然な教育係であるルヴァは入れ替わりに別の惑星の視察に行ってしまっている。お茶会が終わるまでの時間、楽しそうに観察される視線と、哀れむような視線の中、攻防は続いた。
ゼフェルがへたれなのが、うちのゼフェリモですな〜。
|| <Pureness Angel>