Pureness
「……やねん。……て違うって」
と、商人は時々一人でぼけて突っ込む癖がある。
「それって…癖なんですか?」
女王試験の頃から気になっていたティムカがそう尋ねる。今は宇宙を救う旅の途中。今、聞かないと次に聞く
機会はないのかも知れない。
「ああ、これには聞くも涙、語るも涙の話があるんや」
その言葉にごくりと唾を飲み込むティムカ。
「俺が育った商業惑星ではな…一人でボケて、ツッコミがでけへんと、一人前とは認められへんのや。俺も苦労
したんやで」
「そうなんですか……」
「ああ、そうや。苦難の道やったなぁ……」
しみじみと語る商人に尊敬の眼差しすら贈ってしまうティムカである。本当に素直な少年である。
「子供に嘘を教えてるんじゃないよ……」
パシッとリボンでツッコミを入れるセイラン。そのタイミングは見事なもの。
「え…嘘なんですか?」
「ティムカ…君も素直すぎ……。常識で考えたって、そんなわけないだろ?」
頭を抱えたくなるセイランである。
「なんだ…ビックリした……。ほかにも信じた人いるんですか?」
ティムカの言葉に商人はうーんと思考を巡らせる。
「せやな。メルちゃんとマルセル様は一発。アリオスは馬鹿にしたような目で俺を見てたわ」
「そりゃ…当然だよ……」
「せやな……。あの御仁が信じるわけないわな……」
後はそれっきり笑い話で終わるのであった。あったはずだった。
(商業惑星を一番に侵略しなくて賢明だったな……)
などと、皇帝が考えていたことなども知らないままに……。
これはある程度は実話です。「関西人は一人でボケて突っ込めないと一人前と認められない」と言うと、宮崎に住んでる
友人に本気にされてしまいました。世間の関西人のイメージって、一体…。
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