RAIN TRAP
| せっかくの日曜日。仕事が忙しくて、なかなか会えない恋人、アリオスとのデート。アンジェリークは一生懸命、精一杯の おしゃれをした。だが、時に、神様は意地悪で。雨を降らせてしまったりする。 「きゃっっ、天気予報では晴れだって言ってたのに〜」 せっかくのおしゃれが台無しになってしまッた挙句、ずぶぬれになってしまい、すねてしまうアンジェリーク。 「とりあえず、ここからじゃ俺のマンションが近いから。濡れちまったついでだ。走ってくぞ」 「え、うん」 腕を掴まれて、土砂降りの雨の中、二人で走り出す。冷たい雨の中、つないだ手はとても熱かった……。 マンションに着くと、アリオスにタオルを渡され、雨をぬぐう。 「お前、先に入れ。着替えは用意しといてやるから」 「でも、アリオスが風邪をひいちゃうわ。ここはアリオスのおうちよ」 「バーカ。俺は鍛えているから、平気なんだよ」 そう言うと、アンジェリークの背中を押して、バスルームへと追い立てる。追い立てられるままに、アンジェリークは先に バスルームを使うことにした。 暖かいシャワーを浴びて、十分暖を取ってから、バスルームを出ると、脱衣所にはアリオスのものと思われるワイシャツが 置かれていた。 「着替えって、これかしら……」 一枚きりしかないのだから、そうには違いないのだが、ないと困るものがないのだ。 「え、下着……」 素肌の上にワイシャツ一枚と言うのは年頃の少女にとっては恥ずかしくて、とてもじゃないが、できないこと。何かの間違い だと信じたい。バスタオルを身体に巻いただけの状態で困惑しているアンジェリークに外からアリオスの声。 「シャワーを浴び終わったんなら、とっとと着替えてくれ。俺も浴びたいんだ」 「うん、わかってるけど……」 そう、わかっていることなのだ。ここはアリオスのマンションであるし、とっくにシャワーを浴び終わっているなら、さっさと着替 えて、バスルームを出るべきなのは。だが、肝心の着替えかなければ、どうしようもない。とても恥ずかしいがアリオスに聞く しかない。 「アリオス、あの…私の、その……」 「何だ? はっきり言えよ」 「下着がないんだけど……」 耳まで真っ赤なったののは、けっして風呂あがりのせいだからではない。 「ああ、洗濯しといたぜ」 「え?」 あっさりと返されたその言葉に絶句するアンジェリーク。 「濡れたものをそのまま身につけるのは嫌だろう?」 「う、うん」 反射的にうなずいてしまうが、良く考えなくても、恥ずかしいこと。 「アリオスが洗ってくれたの?」 「今更、下着を見たくらいで騒ぐことでもないだろうが」 「で、でも〜」 確かに下着の1枚や2枚で恥ずかしがる関係でもないのだが(笑)、そういう問題でもないのだ。だが、それ以上の抗議は 受け付けないとばかりにアリオスは宣告する。 「おい、いい加減に俺にシャワーを浴びさせてくれよ。本当に風邪をひいちまう」 「……」 「ま、おまえが暖めてくれるって言んなら、話は別だが」 意地悪な言葉に慌てて、アンジェリークはワイシャツを羽織る。こういう時のアリオスは本気だ。下手に藪をつつくわけには いかない。 「お、お待たせ!」 「遅いんだよ」 そう言って、入れ違いにアリオスがバスルームに入って行った。 (やだ、意識してるの、私だけ……) そう思うと、却ってドキドキする。アリオスのワイシャツは大きめで、膝上くらいの丈。彼との体格差を改めて、思い知らさ れる。 (アリオスの匂いがする……) まるで、彼の広い腕に包まれているようで、さらに心臓の鼓動が跳ねあがる。素肌の上に纏っているシャツが妙に“彼”を 感じさせてしまう。妙に落ちつかない。 妙に意識してしまう自分を押さえて、アンジェリークはアリオスがバスルームから出てくるのを待っていた。 しばらくすると、ジーンズだけを身に纏ったアリオスが戻ってくる。まだ、水滴がついていて、それがどこか艶やかに感じ させる。 (どうしよう、意識しちゃうよ〜) ドキドキする自分にいれるアンジェリーク。 {お前も飲むか?」 呑みかけの缶ビールを手渡すアリオスに反射的にアンジェリークは手を伸ばす。だが……。 「キャッッ」 「おいっっ」 手が触れた瞬間、反射的にアンジェリークは手を引いてしまった。その結果……。 「冷たい〜」 「あーあ、勿体ねぇ……」 ビールのアンジェリークの太腿にかなりこぼれてしまった。ワイシャツの下部分もかなりぬれてしまっている。 「やだ〜。もっかい、シャワー浴びる〜」 「待てよ」 「えっっ?」 アンジェリークが立ち上がるより先に、アリオスがアンジェリークの前にひざを落とす。そして……。 「ちょっ、アリオス〜」 生暖かいものが太ももを這い回る。アリオスがこぼれたビールを舐めはじめたのだ。 「せっかく、シャワー浴びたのに、手間がかかるだろ?」 どこか楽しそうな声。 「ん…ゃ、手間じゃない……」 何度も舌が這わされてゆく。舐(ねぶ)るといった方がいいのかもしれない執拗なそれにアンジェリークの体から震え出す。 「ここも濡れてるな……」 舌が太腿を上ってゆく。反射的に閉じようとした足は簡単にこじ開けられてしまう。 「やめ……」 アリオスの息が敏感な箇所に触れる。太腿の付け根まで舐められて。 「ここにもこぼしたか?」 「違っっ」 アルコールとは違う液体がこぼれ出してきていることを指摘され、アンジェリークは耳まで真っ赤になる。 ピチャリ…と水音が響く。それが自分の中から溢れ出すものだと自覚しているだけに、アンジェリークは逃げようとするが、 簡単に押さえつけられる。 「やぁ…ん……」 「零ちまったもんを舐めてやってるんだろうが……」 「それ、違…ぅ……」 執拗にそこに唇を寄せられ、舐めとられて。いつまでたっても、拭い去られることはなく、次々と溢れてゆく。 「…ん、っぅ……」 必死で声を押し殺そうとしても、押さえられなくて。銀の髪に指を絡ませることしかできない。 「やっぱ、下着をつけてないって言うのは興奮するか?」 「!」 その言葉にアンジェリークは目を見開く。恐る恐るアリオスに視線を向けると、満足げな瞳をしている彼がそこにいて。 「アリオス、まさか、わざと……?」 「さぁ、な?」 ニヤリ…と笑うと、ゆっくりと立ち上がり、アンジェリークをソファに押し倒す。 「や…やだぁ……」 なし崩しにされることへの抵抗から、暴れようとするが、すでに力の入らない体ではどうすることもできなくて。 「ふぅん…やだってわりには……」 「きゃっっ!」 「ここはこうされるのを待ってたんじゃないのか?」 ワイシャツの上から、胸の蕾をくわえられ、アンジェリークは悲鳴を上げる。布越しの濡れた感触と与えられる愛撫にアン ジェリークは身を震わせる。やがて、おとなしくなったことを確認すると、ワイシャツのボタンを外し、直接アリオスは素肌を 味わう。 「あぁ…やっっ」 片方の蕾はアリオスの唇で愛され、もう片方は指先で弄ばれる。力の入らない身体では、抵抗することも出来ず、甘い 息をこぼすだけ。 「やだ、ワイシャツが濡れちゃう……」 「いまさら、だろ? また、洗濯すればいい」 「んっっ」 ツツッ…と、アリオスの指がアンジェの足をなぞり上げてゆく。何度かそうするうちに、閉じられた足が微かに開く。その隙を 見逃さず、アリオスの指がアンジェリークの中心へと伸びてゆく。 「や、やめっっ」 甘く甘美な水音が響く。それが何を意味するのかはもう知りすぎてしまっている。反射的に瞳を閉じるが、それが一層感覚を あおるということをまだ少女は知らない。ただ、翻弄され、おぼれてゆくだけ。 「アンジェ……」 かすれた声は情欲に彩られていて。耳元で囁かれると、身体の中の熱がまた上がってゆく。 「ふ…ぁ――」 自らの中に入ってくるアリオスの情熱を受け止めて、アンジェリークは嬌声を上げる。熱くて、熱くて。身体の中の熱がさらに 上昇してゆく。 「んっっ」 激しく揺すぶられる激しさがもたらす快楽にただ飲み込まれるしか出来なくて。必死ですがりついたアリオスの背中にはいく つもの爪あとが残る。それは少女の情欲の証であり、アリオスにとっての何よりの勲章。 「や、も……」 「イイぜ。ほら」 限界が近いと訴える少女の身体をアリオスは更に貪る。 「くぅ‥ん…あ……」 溶けて行く。何もかもが混ざりあって、世界がゆがんで。確かなのは自分の中にある沸騰しそうなほどの熱さ。その熱さに 取り込まれて…やがて、落ちて行く……。後は奈落のような闇の中に、意識が落ちていった……。 「ほら、乾いたぜ」 意識が戻ったアンジェリークに差し出される服。丁寧にアイロンまでかけてくれている。 「シャワー浴びてからでいい……」 ふてくされている少女にアリオスはどこか愉しそうな表情。アリオスの昨にはまったことがよほど悔しいのだろう。だが、それで 動じるアリオスではなくて。 「悪かったな。ふざけすぎたようだ」 「……」 反省してくれているのかな…とわずかにアンジェリークが油断する。それを見逃すはずもなく……。 「きゃっっ」 いきなり抱き上げられ、アンジェリークはバタバタと暴れる。 「さっきの詫に俺が身体を洗ってやるよ」 「い、いらない〜」 少女の叫びもむなしく、バスルームに運ばれて行く。そこから甘い声が響くのはそう時間がかからなかった……。 |
探さないでください……。