月下Lovers


 月にはうさぎがいて、餅をついているという話をしたら、年上の恋人は呆れたように言った。
「お前には食い気しかねえのかよ」
と。どこか、馬鹿にされた気がして、アンジェリークはムッとした顔を見せる。
「何よ。そういう言い伝えがあるっていっただけじゃない〜。だいたい、教えてくださったのはルヴァ様なんだし。人をなんだと思ってるのよ〜」
 だいたい、アリオスはアンジェリークを誤解していると思う。食べるのは人並み程度だ。もちろん、世の女の子がそうであるように、甘い物は別腹で、デザートに軽くケーキを1、2個はこなしはするけれど。
「ま、言い伝えで良かったな」
「どうして?」
「どっかの守護聖が夜に怯えて、夜毎に聖天使の手を煩わす心配があるだろうが」
「笑えないわよ、それ……」
 闇の守護聖、フランシスのうさぎアレルギーは聖地の中で知らない者はいないとも言えるくらい、公然の秘密である。
「でも、バニーガールは平気なのかしら。非常に気になるんだけど……。レイチェルはエンジュがバニーガールなら、絶対別の方向でやばいって言うのよ。」
「親父かよ、お前らは……」
 宇宙を育て導く女王とそれを補佐する女王補佐官の言葉とは到底思えない。
「うさ耳でもいいけどね? 今度、エンジュにつけてもらおうかしら」
「ったく、人がちょっと、留守にしてると、ろくな思考にならないようだな」
「きゃっ」
 ぎゅっと腕の中に閉じ込められてしまう。
「あ、アリオス?」
「普通、女はこんなに綺麗な満月だとロマンチックな気分になるはずなんだがな」
「どうせ、普通じゃないわよ〜。離して〜」
「あいにく、だな」
 そういうと、アリオスはにやりと笑う。
「満月の光は人を狂わせるんだぜ? お前もオレに狂え、よ」
 そういうと、抗議の声を上げようとするアンジェリークの唇をふさいだ。



月の話が書きたいなぁとか思ってるうちに、携帯で打ってましたw この後、アンジェは食われますね。確実に。
さて、フランシスはバニーなエンジュは大丈夫なんでしょうかね?

|| <Going my Angel> ||