みつあみ

 おろすと、ふんわりとした髪が広がることを知ったのは、彼女がエトワールから聖天使になった時だった。女王が用意した聖天使の衣装を身にまとった時、トレードマークのみつあみをほどいたからだ。
「もともとはくせっ毛なんですよ。邪魔になるんで、おさげにしてたんですけど。この服にはこっちがいいからって、陛下とレイチェル様が……」
「ああ。あの二人には勝てねぇな……」
 女性人のパワーと言うものは強烈である。特にこの聖地の女王と補佐官も。神鳥の宇宙の女王と補佐官にしてもそうである。良く考えなくても、これだけ強烈なメンバーがそろっている守護聖たちを纏め上げているのだから、そうならざるを得ないのかもしれない(当然ながら、自分を含めてはいない)
「でも、何か俺様は気にいらねぇな」
「似合いませんか?」
 ちょっと複雑そうに首を傾げるエンジュの髪を一房、レオナードは手に取る。
「いや、田舎娘が洗練された気がしてな……。あっちの方が俺は好きだったんだがな」
「そうですか? 私もみつあみのほうが好きなんです」
 へへへ…とエンジュは笑う。
「じゃあ、レオナード様とお会いする時はみつあみにしましょうか?」
「……それは却下?」
「どうしてですか?」
「髪を編んでる時間の文、お前に会う時間が減る」
「……そういうものですか?」
「そういうものなんだよ。だから、俺様が編んでやる」
「はぁ……」
 よくわからないながらも、レオナードがそれでいいのなら、そうでいいのかもしれない…とエンジュは思った。

エトワールになったら、おろしちゃうんで。おさげが好きなので、つい……。

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