休日の楽しみ
意外なようだが、彼の人は甘いものを食べてくれたりする。女王候補だった頃、甘いものが苦手かと思い、甘さ控えめなお菓子を焼いては持って行ったが、先代の女王の女王補佐官であるディアが焼いた甘いケーキを平気で食べていた。なので、聞いてみれば、そういうことでもないらしい。
「そんなに意外なのか?」
驚いたような顔をしたアンジェリークに困惑していたような気がする。彼が食べそうにないのは、いわゆる駄菓子とかそういう類のものなのであろう。人工的な甘さではなく、ちゃんとした材料を作ったちゃんとしたもの。それなら、食べてくれるのだと知った。
「そういうわけで、今日はタルトを焼いてみたの」
「……陛下」
困ったような顔をする。時は過ぎて、今は女王陛下になったアンジェリークはこうして、休日にケーキを焼いては守護聖たちに振舞ったりする。
「食べてくれないの?」
そう上目遣いで見上げてみれば、彼の人は軽くため息をつく。
「せっかくの休日に私などに振舞うケーキに時間を費やすことは内科と思いますが」
「ジュリアスに食べてもらいたくて作ったの。ケーキを作るのは私の息抜きだから、付き合ってね♪」
「そなたには敵わぬ……」
女王候補と守護聖だった頃に戻る瞬間。困ったように笑いながらも、彼の人は笑顔で。その笑顔が嬉しくて、アンジェリークは休日にまた腕を振るうのであった。
ケーキが食べたくなったので、何となくこういう話が……
|| <Pureness Angel>