NEW YEAR
1月1日といえば、一年の始まりである。だが、この聖地ではそういうことは関係なく、業務が過ぎていくことにエンジュは戸惑いを覚えた。
「お主のために聖地の時間を動かしてはおるが、本来はこの聖地は時間とは切り離された空間じゃからな……」
エトワールの相棒である、石版の精霊、タンタンはそう教えてくれた。
「そうか……」
時間と切り離された空間で生きる人たち。女王、女王補佐官、守護聖たち……。
「でも、それは寂しいな……」
故郷では新年を迎える日は一晩中騒いでいた。たぶん、聖地に来る前の彼らもそうだったのだろう。
「お主が寂しがっていても、仕方あるまい」
「うん……」
タンタンの言葉はどこか突き放しているようにも感じられた。けれど、彼(?)もまた、時間から切り離された存在だ。黎明期の宇宙の時にしか存在を必要とされない。
「ねぇ、タンタン。アウローラ号の人たちが新年のお祝いするから、一緒に楽しもうよ」
船長が企画してくれた新年を迎えるパーティにはエンジュはもちろん招かれている。エイミーやネネも誘っているので、来てくれるはずだ。
「……ご馳走は出るんじゃろうな?」
「もちろん! コックさんが腕を振るってくれるって」
色々な宇宙に出向くために、さまざまな材料が手に入ると喜ぶ厨房の人たちはこの日ばかりはと、腕を振るってくれると約束してくれた。
「仕方ないの、出てやるか」
「うん」
タンタンの言葉にエンジュは嬉しそうにうなずく。楽しい思い出はたくさん作りたい。
「じゃあ、とりあえず、エトワールの使命を果たしにいきますか!」
そういうと、エンジュは足取り駆るく聖獣の宇宙の聖殿に向かった。
ちょっと、寂しい話を。いや、1月1日なのに、祝い事もないんじゃなぁ…とか思って。本当は、レオエンで考えてたのですが、これはこれで
いいかな…と思って。
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