「♪」
 レヴィアスが買ってくれたうさぎのぬいぐるみを小さな天使はギュッと抱きしめる。
「う、嬉しいの?」
「♪」
 ルノーの問いかけにコクコクと小さな天使はうなずいて。レヴィアスガ自分にしてくれるように、リボンを巻いてあげたり、お菓子を食べさせるまねをしたり。
「レヴィアス様が自分にしてくれたのと同じことをしてんだな。子供ってのはそうやって社会性を身につけてくんだよ」
 うんうんとうなずくゲルハルトにウォルターはうーんと言う顔をする。
「あれで身に付くか?」
 自分たちの親分は小さな天使を溺愛している。それで身に付く社会性…とは彼が頭を悪いのを差し引いても、思いつかないのが現状だ。その証拠として、いったゲルハルトが固まってしまったのだから。
「まぁ…、ガキどもがいるから。大丈夫なんじゃねぇの?」
 最年少の二人が主不在の際は小さな天使の面倒を見ていてくれる。それに賭けるしかない。ここには人間的にいろいろと間違った大人もいるのだから。
「アンジェリーク♪ レヴィアス様と同じことがしたいなら、君も同じ姿にならなきゃ」
と、間違った大人の代表がやってくる。
「?」
「うさぎさんと一緒になるんだよ?」
 そう言うなり、どこから取り出したのか、うさぎの耳のヘアバンドをつけてしまう
「ほら、うさぎさんと一緒」
「♪」
 鏡を見せられて、上機嫌になる小さな天使。止める間もなかった彼らはもはやなすすべはなく。無理に外そうとして、泣かれてしまったら、彼らの主の怒りを買うことは確実なのだから。
「♪」
 うさ耳をつけて、嬉しそうに飛び回る小さな天使を帰宅してきたレヴィアスは嬉しそうに抱きしめる。その光景を見て、安堵するべきなのか、つっこみを入れるべきなのかを迷うその場にいた者たちと。レヴィアスの新たな暴走に頭を抱えたくなる者たちの葛藤があったのはいうまでもない。


Web拍手より再録しました。


‖<Angel Days>‖