「メリークリスマス!」
 クラッカーの音が部屋中に響き、シャンパンが開け放たれる。
「♪」
 特注の小さなシャンパングラスにシャンパンを注いでもらい、栗色の髪の小さな天使、アンジェリークは幸せそうに笑う。
「酒を飲ませるのか……」
「ノンアルコールのシャンパンですから、大丈夫ですってば」
 心配性の主に出来のいい部下はその辺の配慮もちゃんとしている。ちなみにアンジェリークの衣装はサンタクロースを思わせる、ワンピースであった。
「か、可愛いねぇ〜」
「本当、レヴィアス様も機嫌はよさそうだし」
 アンジェリークによく似合っていて、かわいらしい姿であれば、レヴィアスも満足らしい。しっかり、レヴィアスの腕の中だ。
 去年までのクリスマスは騒ぎたい人間だけがこっそりと集まっていたけれど、今年は違う。小さな天使が存在する軌跡とそれに伴うどたばたした日常。けれど、それは楽しいばかりの思い出しかない。
 神の存在など、どうでもいいことだった。いようといまいと、のし上がるには自分の力次第だと昨年までのレヴィアスは思っていた。だが、今年は違う。腕の中にいる天使の存在を知ってしまった今は信じてみてもいいと思った。
「♪」
 無邪気に自分に向けられる無垢な笑顔。その笑顔に癒される。
「今日はホワイトクリスマス、か……」
 暖かな部屋から眺めてみれば、空から降る雪たちが幻想的な光景を生み出している。空から、天使の羽根が降るように、すべてを優しい白に包んでゆく。
「我には何より、おまえが一番の贈り物だな……」
 レヴィアスの言葉にアンジェリークは無邪気に微笑んだ。



天使が一番の贈り物w


‖<Angel Days>‖