レヴィアスが体調を崩した。夏風邪のひきはじめらしい。ここのところ、仕事が忙しくて、天使に構う暇もなかったくらいだ。
「ゆっくり休んでくださいね」
 そう医者に言われたところでおとなしくするはずもない。
「困りましたね……」

 ゆっくり養生して、夏を乗り越えてもらわないと困るのだ。
「アンジェリークを使えば?」
「そうしかないですね……」
 小さな天使を溺愛する主をおとなしくさせるには自分達では無理なのだ。レヴィアスの側でおとなしくしていろと言えば、その通りにし、レヴィアスの側でぱたぱたと甘えまくるだろう。そうなったら、レヴィアスが仕事をするはずがない。
「そうと決まれば、準備だね☆」
 そう言うと、ジョヴァンニはいそいそと楽しそうにかけていった。その後ろ姿に嫌な予感を多少覚えるカインであった。

 そして、数分後。部下に書類を持ってくるように言ったのになかなか持ってこない。休むように言われたが、素直に聞く人物ではない。
 コンコン。小さなノック。
「入るがいい」
 そう声をかけると。入ってきたのは小さな天使だった。
「アンジェリーク……?」
 看護師姿の小さな天使の姿に戸惑うレヴィアス。ナース服は勿論、ナースキャップ、ナース靴とちゃんとしている。戸惑うレヴィアスに構わず、ぱたぱたと飛んできて、よしよしとレヴィアスの頭を撫でる。そして、眠るようにと一生懸命、布団を持ち上げる。重いのでよたよたする天使だが、レヴィアスにはにっこりと笑いかけて。
“大丈夫?”と心配そうに見つめてくる小さな天使に逆らえるはずもなくベッドに横になる。その様子にアンジェリークは満足そうに笑顔を見せた。



「で、何でナース服?」
「男のロマンだし?」
 ジョヴァンニのよく分からない理論に他の部下は首を傾げるしかなかった。

ナース天使w 


‖<Angel Days>‖