| 年の瀬も押してくると、新聞の折り込み広告も年末商戦やクリスマス関係ばかりである。 「ごみばかりだな……」 新聞をとるものの宿命として諦めるしかないが、何の役にも立たない広告はごみ以外の何者でもない。ゴミ箱に直行するはずだったが、そのうちの一枚が最後のあがきとばかりに床に落ちてしまった。 ぱたぱたぱた……。おりこうさまの小さな天使はすぐに拾いあげて、アリオスに渡してくれる。 「サンキュ、アンジェ」 頭をぽんぽんとしてやって、誉めてやると、アンジェリークは嬉しそうに笑う。だが、すぐにアリオスに渡したチラシに視線を移した。 「どうした?」 「……」 チラシはクリスマスケーキの予約の案内。色々なケーキが載っている。 「食いたいか?」 「?」 ケーキに目が行っていても、自分がそれを食べるということは頭にないらしい。大きなケーキが珍しかったようだ。 (ショートケーキしか食わせてなかったな……) 自分が甘いものは嫌いなので、アンジェリークに与えるのはショートケーキばかりで。デコレーションケーキの存在を知らなかったらしい。可哀想なことをしてしまったのかもしれない。 「食わせてやるからな」 「?」 アリオスの言葉にアンジェリークは首を傾げる。そんなアンジェリークのために高級ホテルのクリスマスケーキを予約するアリオスの姿があった。 |
ホール一個を丸々食わせる気らしいですw
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