| 栗色の髪に黄色のリボンはよく似合っている。お日様色のリボンは小さな天使もよく気に入っていて、つけてやると、ぱたぱたと羽を動かして、機嫌よくアリオスに笑いかける。そんな、毎日。 ぱたぱたぱた……。午後こ日差しが優しくなったこの季節は絶好のお昼寝日和。リビングのカウチでアリオスとお昼寝していた小さな天使はぱちりと目を覚ました。きょろきょろと見回すと、アリオスはいまだに夢の中。寂しいけど、起こしては可哀想だと判断して、小さな天使はアリオスを起こさないようにその腕の中を抜け出した。だが、その途端……。 ハラリ…と、リボンがほどけてしまう。どこかに引っ掛かったようだ。 「……!」 せっかくアリオスが結んでくれたのにほどけてしまうだなんて。アンジェリークは慌ててリボンを拾い上げたが、アリオスを見てうつむいてしまう。気持よさそうに寝ているのに、起こすだなんて出来るわけがない。しかたなく、アンジェリークは自助努力をしてみることにした。 「……で?」 「……」 寝起きのアリオスを小さな天使は泣きそうな顔で見上げてくる。大きな瞳からは今にも涙がこぼれ落ちそうだ。 「ああ。わかったから。泣かなくていいから」 ぱた…ぱた……。羽ばたく音も元気がない。アリオスが目を覚ますと、リボンを手に疲れ果てた姿の天使があった。髪はくしゃくしゃになっていて、リボンはよれよれに。リボンがほどけたのを自分で着け直そうとしたらしいが、悲しいことに天使は赤ん坊サイズ。小さな手ではそれが叶わない。悪戦苦闘の結果だ。アリオスはそんな天使を抱き上げて、優しく頭を撫でてやる。 「髪くらい、いくらでも結ってやるから。だから、そんな顔をするな」 眠っている自分を気遣ってくれていたこともなんとなく嬉しい。けれど、そのためにこんな悲しい顔をさせたのには意味がない。 「俺がしたいんだから、な。気にするな」 アリオスの言葉に小さな天使はこくりとうなずいて、アリオスにぎゅっと抱きついた。 |
ちっちゃいからな、天使は……
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