厳しい夏が終わり、ようやく過ごしやすい秋に差し掛かってきた。かわりに、明け方は少しばかり肌寒くもなってくる。
「ん……」
 当然、肌寒さを感じたアリオスはタオルケットを引き寄せようとしたが、右腕にわずかな違和感を感じて、ぼんやりと目を開けると……。
(アンジェか……)
 アリオスの腕にぴったりとくっついて、小さな天使はすやすやと寝息を立てている。アリオスが感じたわずかな違和感の正体、だ。
(涼しくなったからな……)
 熱帯夜が続いていた頃はベッドを抜け出して、冷たいフローリングの床で寝ることもしばしばで、アリオスの手を焼かせていた小さな天使であったが、涼しくなってきたためか、アリオスにぴったりとくっついている。無意識に暖を求めてのことだろう。
(ガンガンに冷房をかけてりゃ、毎晩こうだったのかもな……)
 そんな他愛もないことを考えつつ、アリオスは天使を起こさないように胸の上に移動させて、二人でタオルケットに包まれる。
 目覚める時間まではまだある。小さな天使と温もりを分け会いながら、アリオスは再び瞳を閉じて、眠り始めた。


 それから、天使と青年はいつも寄り添って眠るようになったことは言うまでもない。

寒くなってきたから、つい……。


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