| ぱたぱたぱた。小さな天使、アンジェリークは部屋の中を飛び回る。もうすぐ、大好きな人が帰ってくる。嬉しくて、待ちどおしくてたまらない。一人のお留守番はつまらないけれど、アリオスはお仕事をしているから、仕方がないと理解している。疲れて帰ってきたアリオスを笑顔でお迎えをするのが、アンジェリークの大事なお仕事だ。どんなにアリオスが忙しくて、帰宅が遅くなっても、出勤時のお見送りと帰宅時のお迎えはかかさない。大好きなアリオスの側にたくさんいたいから。それは決して変わることはない。 「寝ててもいいんだぞ? もし、寂しいんなら、一日くらいなら仕事を休もうか?」 忙しい日が続いて、家には寝るためだけに帰ってくる状態だった頃、アリオスはアンジェリークにそう問い掛けたことがあった。深夜にアリオスが帰宅するまで起きていたり、日が昇る前に出勤するアリオスをちゃんと起きてお見送りをするアンジェリークの体を気遣ってのことだ。無理に見送らなくてもいいし、そのかわりに休みをとって埋め合わせをしてやるから、と。 だが、アンジェリークはふるふると首を振って、アリオスの腕にギュッとしがみついた。 「アンジェ……」 この腕はたくさんの命を救える手。だから、駄目だ、と。寂しいのは我慢できるから、と。でも、アリオスのことをちゃんと見ていたいから、このままでいい…と。しがみついてくる小さな体全身でそう訴えて。 「そっか……」 小さな天使のけなげな姿にアリオスが逆らえるはずもない。 「……」 あどけない瞳は言葉よりも雄弁で。アリオスは小さな天使をただ抱き締めるだけだった。 玄関の呼び鈴がなる。ぱたぱたと玄関まで赴けば、鍵が開いて、アリオスが入ってくる。 「♪」 おかえりなさい!と、全身で迎えてくれる小さな天使をその胸で受けとめて、しっかりとアリオスは抱き締める。 「ただいま、アンジェ」 「♪」 小さな天使のこの笑顔が何よりの安らぎで。どんな疲れもこの笑顔の前に吹き飛んでしまうアリオスであった。 |
基本的にラブラブw
‖<BACK>‖