「やるよ」
 そう言って、アリオスから手渡されたのはオレンジ色のガーベラだった。
「わぁ、綺麗〜。でも、どうして?」
「アルカディアにシャルダン・ナチュールって花屋があるだろ? そこで見掛けたんだよ。色がお前っぽい感じだったからな」
「私っぽい?」
 オレンジのガーベラをまじまじと見るアンジェリーク。
「お前には暖色系の色が似合うとは思うが、原色は違うとは思う。かと言って、ピンクじゃ可愛すぎるしな。お前の性格を知っている立場からすると、笑えちまって仕方ない」
「アリオス、私に喧嘩を売りたいの?」
「ほら、気が強い」
「もう……」
 面白そうに笑うアリオスにアンジェリークはぷぅとむくれてしまう。
「むくれんなよ。嫌いか?」
「どっちを?」
「どっちだと思う?」
 試すようなアンジェリークの言葉にニヤリと笑って質問で返す。
「……好き、よ」
 ならば…と、ガーベラにそっと口づけるアンジェリークである。そんなアンジェリークにアリオスはやれやれと肩を竦め、
「おいおい、相手が違うだろ?」
と、アンジェリークから花束を取り上げると、口付けを仕掛ける。
「もう……」
「嫌い、か?」
「嫌いな訳ないじゃない……」
 真っ赤な顔でアリオスの胸に顔を隠すように埋まるアンジェリークをアリオスはガーベラごと抱き締めた。

オレンジはコレットのイメージにぴったりだと思い、橙はコレットなのです。