「わぁ、綺麗な色……」
 依織に頼まれ、樟脳を持っていったむぎはお礼に着物を見せてあげるという依織の誘いに乗って、着物を見せてもらっていた。むぎが目を奪われたのはそのうちの一枚だった。
「二藍というんだよ?」
「ふたあい?」
「二つの藍で染めた色だからね。もしくは二つの色の糸で織り上げたものもそういうけど」
「二つの藍? だって、紫色なのに?」
 藍色といえば、青よりずっと濃い色というイメージがある。首を傾げるむぎに依織は答えを出してやることにした。
「二藍の藍は染料の意味なんだよ。呉藍つまり、紅と藍の二つの藍からなる色。だから、二藍」
「……へぇ。そうなんだ」
 美術教師をやるために勉強していたことはしていたが、色に関する知識はそこまではない。素直に関心するむぎである。
「日本ならではの伝統的な色はたくさんあるからね。これから覚えていけばいいんじゃないかな?」
「そうかな?」
「そうだよ? 着物を選ぶ時の参考になるからね」
「あ、そうか〜」
 素直に頷くむぎに依織はただ穏やかに笑った。

藍はなかなか思い浮かばず、二藍という某ゲームのキャラがまず浮かんで。二藍は色の名でもあるので、そこから派生しました。