「これが紫の薔薇なのか?」
「そうだよ、きれいだろ〜」
 壱哉の言葉に崇文は鷹揚に答える。
「うちにあるのはそれくらいかな……」
 某漫画では必須アイテムとも言えるその花を実際にはあまり見たりすることはない。だから、ついまじまじと見てしまう。
「綺麗だな……。もう少し、青みが強い方がいいが……」
「そうだな、壱哉っぽいのはそんな感じだよな」
 赤みが強いその薔薇よりはより紫な方が壱哉らしいとも崇文も思う。
「紫の薔薇の花言葉は『高貴』っていうんだよ。お前にぴったりだと思うぜ」
 そう言って、一輪だけ取り出して、胸元に飾ってみせる。
「うん、良く似合う」
 満足そうに笑う崇文に壱哉も笑みをこぼす。
「俺にぴったりの紫の薔薇はお前が作るんだろう?」
 壱哉のその言葉に崇文はきょとんとして。
「ああ、そうだよ。それが俺の新しい夢だもんな」
 誇らしげに崇文は笑った。

紫は「俺の下であがけ」より、壱哉さまと樋口です。樋口の次の夢は壱哉さまの好きな紫の薔薇だろうとw